今は元気だけど将来が心配で、もし、自分が認知症になったら信頼できる人に支援をお願いしたいと考える人も多いと思います。認知症などにより判断能力が低下したときに財産管理など支援してもらう制度に成年後見制度があります。
成年後見制度に対して任意後見制度は、あらかじめ判断能力が低下する時に備えて、自分に代わって財産を管理してもらったり、入院や介護サービスなどの契約を結んでもらったりすることを信頼できる人に任せるという制度です。
任意後見制度では、将来のことを考えて、あらかじめ信頼できる人に契約で後見人になってもらうことができるという利点があります。
このように、特徴としては、自分が選んだ信頼できる人に支援してもらえる、自分が希望するとおりの内容で支援してもらうことができる、元気なうちに契約できるため、将来の不安が軽くなるといったものが挙げられます。
ただし、任意後見契約は契約内容が複雑で、契約締結に至るまでの期間がかかるという点と法定後見人と違い、任意後見人は同意権、取消権が無いというデメリットがあります。
また、任意後見契約は公正証書によって作成する必要があるという注意点があります。
