建物新築の流れ

 一般的には、建築設計事務所にて設計図が出来ますと、建築主事の建築確認をもらうようにします。建築確認とは、建物が建築基準法などの法令に適合しているかどうかを確認するためのものです。この確認を求めることを建築確認申請といいます。

 建築確認申請は、建築主事に対して行います。この建築主事が置かれている市町村または都道府県を特定行政庁といいます。

 建築主事は、建築確認申請を受け、申請書や設計図などの書面を審査します。また、実際に現地に行き、建設予定の敷地の状況などを現地見分して、その結果、建築基準法上の規制に抵触するようなら、設計図などの訂正を求めます。

 もしよければ、建築確認を下して、建築確認通知書を建築主に交付します。

 建物を新築すると、完成後に建築主事に工事完了届を出し、竣工検査を受けます。

 そして、新築建物に登記をするのですが、まずは表題登記を申請します。表題登記は建物の建築後一カ月以内の申請が義務付けられていまして、これに反すると10万円以下の過料に処せられてしまいます。なお、建築後1カ月を過ぎても建物の表題登記の申請自体は可能です。

 表題登記をしただけでは、第三者に対して不動産の所有権を主張することができませんので、第三者に権利を主張するためにも所有権保存登記を行います。

 前記の表題登記の申請は土地家屋調査士が代理して行いますが、所有権保存登記は司法書士が代理して申請をすることができます。